リモートワークだからこそ出来る企業強化策
株式会社セラフの営業担当Tです。私はこれまで数々のクライアントから様々なご相談を頂いてきました。
この記事では主に、SharePoint開発で実際にあったご相談を紹介します。
※お客様の機密に関わるため一部、表現などを変更しております。
縦型組織の限界。ナレッジ共有の仕方を考える
以前、こんなご相談を頂きました。
とある有名企業様。恐ろしく縦型の組織の為、弊害が出ている。 新型コロナウィルスの影響で業績が悪化しているので、今こそ組織の壁を破って全社一丸となって知恵を絞りたい。
お話を聞いていると、最初は大きな企業故のお悩みと思っていましたが、よくよく考えてみると大小に関わらず組織というものは、部門を構えた時点で少なからずこの問題にぶつかるな。と。ただ、組織体としてその課題を本気で解決しようとするかどうかで優秀な組織体か否かが分かれるのだな・・・と。非常に勉強させて頂きました。
で、あまり具体的なことを書けないことはご容赦頂いて、
どんなお悩みかを端的にまとめると・・・
「会社が抱えている課題に関して、皆の考えていることを集約し、解決したい。」
サイトを作る
→課題や皆の意見をアップする。
→それについて「いいね」やコメント、解決案などをアップ
→それを実行し、結果を共有する。という解決型プラットフォームを作りたい。
これだけを見ると、「え?そんな簡単なこと?」と思われるかも知れませんが、実はこれ、簡単なようで簡単ではありませんでした。システムの面からと運用の面、課題は山積みでした。
現存する課題
- そもそも具体的な問題・課題があることすらごく一部の人間しか知らない
- 今誰が取り組んでいるかわからないので、同じプロジェクトが複数存在する
- 企画が見える化しない
- プロジェクトに誰を入れるのが最適なのかわからない etc…。
リモートワークだからこそ見えた「隠れた知恵」の見える化の必要性
社内に存在する有象無象の課題。
課題自体も、その解決案も当然形となって現れなければ解決することすら出来ません。
更にコロナ禍において、現場でのコミュニケーションが取りづらい環境になって更にその状況に拍車がかかるという負のスパイラル。そんな状況を打破する為に、今回のご相談を頂きました。
当然システム一つ入れて全てが解決する訳ではありません。しかし、取り組まなければ、そこに待っているのは組織の弱体化です。いかに皆が使い易いシステムにするかを双方で話し合いながら進めていきました。
システム面の課題はズバリUI・UX
多種多様な社員の方が記入し易いように、使い易いようにしたい。 この課題を口にするのは当たり前なのですが、その解答は簡単な様で難しい。
UIをお見せできないのが申し訳無いのですが、以下のようなゴールを設定・共有しました。
- 情報収集
課題の情報や、プロジェクトの情報などカテゴリを細かく分類し、欲しい情報へのアクセスシビリティを上げる - 蓄積と検索
課題や解決案など、皆が記載した情報を分類して蓄積 - 情報と人をつなぐ
蓄積された課題や解決案などを検索し、課題に対しての案出し、プロジェクトへの参加、新たな課題提出 など、埋もれていた情報を引き出し、具体的な行動へつなぐ
協業こそ最良なソリューションへの近道
上記のゴールへ最短で到達するように、デザインやコンテンツの組み方など、双方で案を持ち寄り、様々な検討を経て、形にしていきました。有り難いことに、全ての面において、クライアントに全面的に協力を頂き、文字通り双方で案をブラッシュアップしていくことが出来ました。
開発側として一番避けたいケースというのは、ざっくりした要望だけ出し終えたら、後は我々の様な開発会社へ丸投げというケースです。
その要望すらコロコロと変わるとなったらもう絶望的です。私たちからすれば、全力でお役に立ちたいと思ってはいますが、開発側だけでは最良のソリューションをご提供することはできません。
幸いな事に、今回のケースは非常に優秀なご担当者が複数ついて頂いたお陰で、質問についての回答も早く、他部署への展開が必要なものも非常にスムーズに連携して頂くことができ、 何より、途中参加してきたいろいろな方のご要望があっても、芯がぶれることなく進めて頂いたこと。何より「言った、言わない問題」が一回も起きなかったのは稀な気がします。どんな方が途中参加して来ても、素晴らしいリーダーシップ(組織的なリーダーではなく、プロジェクトの推進者でした。)を発揮して話を取りまとめ、目的から外れることが無い様にハンドリングして頂きました。
そして、ほぼ毎週、双方の意思の相違が無いかを点検しながら進めていきました。
様々な話し合いをすればするほど、目的から離れた話に展開しやすく、枝葉末節に時間を割くばかりに、具体策につながらず、全く利用価値のないシステムが出来上がることもあります。
投資したシステムが投資分を回収する働きをするかどうかは、作る前から大体決まっていると思った方が良いと思います。
こちらのシステムは無事その役目を果たすべくローンチされました。そして、早々に更なる発展へとつながっていくことになるとは、この時は夢にも思っておりませんでした。
後日談はまた機会がありましたらご紹介します。
最後までお読みいただきありがとうございました!
株式会社セラフ: 営業・T
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